[DIY][1/2]最安値!?自作の薪風呂(直火タイプ)|煙道を活かした薪風呂釜の作り方|五右衛門風呂
2018/03/09
お風呂を沸かそうといつものように水を汲んで来ました。
これまではお風呂の残り湯で洗濯をしていた為、湯船のお湯は一回で使い切りでした。
3年目の冬からは、洗濯は近所のコインランドリーを使うようになった為、お湯の入れ替えは半分ほどにして、水汲みの手間を省くようになっていました。
恐らくこの「怠慢な姿勢」が原因だったと思います。
銅製の薪風呂釜は常に水が満たされている状態になっていたため、これが凍結し、薪風呂釜の一部が破損してしまったようです。
薪風呂釜から水が漏れ出しています...。
上蓋固定用のリベットから水が漏れていたので、軽く叩いて改善を図りましたが、水漏れは止まるどころか、逆に増してしまったように感じました。
穴や亀裂を探しますが、目に見える場所ではそれらしいものが見当たりません。応急処置としてアルミテープを貼ることにしました。
アルミテープを貼った状態で風呂を沸かし始めましたが、どうしても水漏れは止まりません。
写真には写っていませんが、炉内からも水が漏れ出し、火力が上がりません。
薪風呂釜の裏側を見て驚きました。
結構な量の水漏れです。
風呂を沸かし始めてしまったので、その日は鍋や薬缶などを総動員し、室内外にある火器でお湯を作りました。
直火タイプの薪風呂を作ろう!(プロトタイプ)
薪風呂釜の修理も考えましたが、どうしても穴やクラックを見つけることが出来ません。
家の風呂桶は鋳物製なので、ここはいっその事「直火タイプの薪風呂」を作ろうと決心しました。
ホームセンターで買ったのは、軽量ブロックと耐火レンガ、排水口の蓋です。
自宅には他で使う予定だった軽量ブロックや耐火レンガが幾つかあったので、今回は足りない分だけを買い足しました。
1.土地を均して炉床を作る
風呂トイレ小屋の建設を予定しているので、本番はその時です。
今回は適当な場所に作ることにしました。これは「プロトタイプ」です。
実際に作ってみることで仕組みや構造を理解し、改善点を探りたいと思っています。
炉床になる耐火レンガを埋める為に穴を掘ります。
写真上部が焚口になりますが、入り口を狭めるのは空気の吸い込みを高める為です。
耐火レンガに出来た三角形の隙間には石を詰めておきました。
炉床をコンクリートブロックで囲みますが、全てを閉ざすことなく写真上部のように煙の通り道を開けておきます。
以下「吹上口」と書きます。
炉床の上には風呂桶が乗るので、安定するように二段目のコンクリートブロックは横置きにしてみました。
煙が漏れないように、コンクリートブロックの穴には土を詰めました。
小さな風呂桶ですが、恐らくこれは想像以上の重さだと思います。これを敷地内に運び込んだ1年目の苦労が思い出されます。
敷地内の移動はこのように丸太を噛ませ、転がすようにして運びました。気が遠くなりますが、無理をして腰などを痛めてしまうことを考えれば、これは賢い移動方法だと思います。
と、ここでトラブルです。
風呂桶下部には小さな足が4つ付いていますが、これを計算に入れていなかった為、受け側のコンクリートブロックがずれてしまいました。
この風呂桶の排水口にはゴム栓が使われているため、火が直接当たらないようにしなくてはなりません。
この位置も上手くはまりませんでした。
風呂桶下部のサイズを計ってからやるべきでした。失敗です。
1/4に切ったコンクリートブロックで二段目をやり直したところ、これがサイズ的に丁度良かったです。
焚口の反対側からみたところ。
この開口が「吹上口」になります。
焚口の上には、ホームセンターで買ってきた排水口の蓋を乗せました。
焚口が完成したら、その回りに一段目の囲いを作ります。
本番ではコンクリートを流し込む予定ですが、これは後々の移動を考えた「プロトタイプ」なので、代わりに土を敷き詰めます。
この土の上を熱い煙が通ることで、ここでも風呂桶上部を温めます。
「吹上口」に土が入らないように、一時的に1/4サイズのコンクリートブロックを仕切り代わりに使っています。
今になって考えると、この仕切は取り外さなくても良かったと思います。
二段目も、一段目と同様にコンクリートブロックで囲います。
風呂桶とコンクリートブロックの隙間には、その辺で使っていた、「畦(あぜ)ガード」という、園芸用のプラスチックロールを使ってみました。
「畦ガード」を使ったのは失敗だったので真似しないで下さい。改善策がありますので、次回の更新をお待ち下さい。
「畦ガード」と風呂桶の接着は、強力なガムテープを使っています。
煙が漏れ出さないように、余ったコンクリートブロックや耐火レンガを重しとして使いました。
「畦ガード」に穴を開け、煙突を乗せました。
写真を撮り忘れてしまいましたが、排水パイプも取り付けています。
酷い見た目ではありますが、先ずは問題なく風呂が沸くかどうかが肝です。
兎にも角にも焚いてみないことには分かりませんので、早速火入れをしてみましょう。
銅製の薪風呂釜を使っていた以前はずっとうちわで扇ぐ必要がありましたが、この直火タイプの薪風呂はその必要がないくらいに吸い込みに関しては上手くいきました。
炉床も大きいので、次回からの風呂焚きは大分楽になりそうです。
相変わらず目隠しにはブルーシートです。
早く風呂トイレ小屋を完成させ、このブルーシートはやめたいです。
内側の様子。
ここでトラブルです。
ずっとここにいたら死んでしまうと思ってしまうくらいに、煙がもの凄い勢いで漏れ出しました。
涙と鼻水が止まりません。
どうせボロボロのブルーシートだったので、思い切って天井部分を破ることで煙を逃がそうと試みました。
内側からも酷く煙が漏れ出していたので、慌てて土をかぶせていきます。
しかしそれでも煙は止まりません。
更にトラブルは続きます。
風呂桶とコンクリートブロックの隙間埋めに使った「畦ガード」が排熱によって溶けてしまいました。
「煙道」といっても、もの凄い熱量があるのだと身をもって知ることになりました。
失敗編のまとめ
排熱を甘く見ていたと反省すると同時に、これまでは如何にこの貴重な排熱を無駄にしてきたかが分かったので、その点は大きな収穫だと思いました。
小屋では毎日薪ストーブを焚きますが、この貴重な排熱をもっと有効活用しようと心に誓いました。
建設予定の新しい小屋では、この排熱を使った素晴らしいアイディアを試すつもりでいるので、だいぶ先の話にはなりますが、早くお披露目したいと思っています。
失敗しているのにも関わらず、気持ちは萎えるどころか上向きです。
翌日の朝になり、改めて写真を撮りました。
これは極一部です。
殆どの「畦ガード」が排熱によりドロドロに溶けてしまいました。
今回の[1/2]は失敗編ですが、次の更新では、プロトタイプとしては最高の出来栄えと思えるような、結構いい感じの「直火タイプの薪風呂」が完成します。
設計図も書きましたので、是非ご覧になっていただきたいと思います。
設計図付きの後編はこちら:[DIY][おまけ:設計図][2/2]最安値!?自作の薪風呂(直火タイプ)|煙道を活かした薪風呂釜の作り方|五右衛門風呂
※因みにこの日は、「煙」と「雨」にまみれながらも入浴しました。火力が低下した後は、漏れ出す煙の量も少なくなったので、意外にも良い風呂に浸かることが出来ました。
毎日更新の日記でこの時のことを少しだけ書いています。
宜しければこちらもご覧になって下さい。