後編|映画に登場する小屋・庭など、10作品まとめて
2017/03/02
前回に引き続きまして、今回は「映画に登場する小屋など」シリーズ後編です。

⑥リンカーン弁護士
2011年のサスペンス映画です。
スティーヴン・キングも絶賛したという、マイクル・コナリー原作の小説「リンカーン弁護士」が元になっています。
リーガルネタですが、話自体がとても解りやすく、しかも展開も速いので飽きずに最後までみることができました。
あらすじ
リンカーンの後部座席をオフィスに、L.A.中の法廷を駆けめぐるミックは、金次第で麻薬売人や売春婦の容疑を晴らす敏腕弁護士です。
ある日、資産家の御曹司ルイスが女性への暴行と殺人未遂容疑で告発され、弁護を担当することになります。
しかし事件を調べていくうちに、過去にミックが弁護を担当した別の殺人事件の犯人が実はルイスなのではないか、という衝撃的な疑惑が浮上してきたことで、ミックの周りにルイスの魔の手が迫り、やがて危険はミックの家族にまで及び始め・・・。
画像奥に見えるシンプルな建物、深みどりのドアと白い壁が清潔でクラシックな雰囲気です。
⑦エスター
2009年のホラー映画
とても王道的なホラーストーリーですが、少女の顔が大きくプリントされたパッケージにとても興味をそそられました。
「ローズマリーの赤ちゃん?」と思ってしまうような序盤から、鈍感な大人たちに苛っとしてしまう中盤、悪霊などの超常現象に逃げずにまとめられた「シャイニング」風な終盤と、なかなか楽しかったです。
あらすじ
孤児院から9歳の少女エスターを引き取ることになったケイトと夫のジョン。
彼らには既にダニエルという息子と、難聴を患うマックスという娘もいるのにもかかわらず、養子を迎えるという決断を下した背景には「3人目の子どもを流産で失った悲しみを癒すため」という事情があったのでした。
エスターは年の近いダニエルとはそりが合わないようでしたが、すぐに手話をマスターしてマックスと打ち解けるなど、生活は上手くまわっているかに思われました。
しかし、少々クラシックな装いや、常に手首や首にリボンを着けていたり、古いバイブルを隠すように大事にしていたり、入浴の際は必ず入り口を施錠したりと、ナゾな習慣を見せはじめ、それらと同時に徐々に恐ろしい本性をも見せ始めるのでした・・・。
息子ダニエルのツリーハウス。
はしごを上って、床下に付けられたドアを押し上げて小屋に入ります。
⑧プロミストランド
2012年の映画。
マット・デイモンとフランシス・マクドーマンドのスパッとした掛け合いが、一見単調な物語にアクセントを与えてくれます。
シェールガスをめぐる利権や、問題点、アメリカの田舎町の様子を垣間見ることができます。
次世代エネルギー「シェールガス」の最前線は、田舎町の牧場にあった・・・。
その「最前線」で何が起こっているのか。
シェールガスの採掘がもたらす富と環境汚染。
今のアメリカが直面する社会問題を背景に、主人公の人生の転機を描いたヒューマンドラマです。
右側の納屋の屋根の形、ロフトを作るなら空間を有効に使えそうです。
田舎町の小屋のある風景。
家の前にさし掛けられた「サンルーム」のような前室。
たとえば冬の期間の植物の避難所、ネコの日向ぼっこ、洗濯物や野菜を干したり、お客さんを迎えたり・・・
こんな空間があったら便利そうです。
⑨ものすごくうるさくて、ありえないほど近い
2011年のドラマ映画。
アスペルガー症候群を抱えるオスカーは、うるさいところ、狭いところ、叫ぶ人など、多くの人や場所に恐怖を覚え、人と話をすることは苦手な11歳の少年です。
そんなオスカーのために父親は「調査探検」という名の宝探しのような遊びを考え、その中でオスカーが多くの人に会い、話をすることで人と関わることを経験させていました。
しかし父親は9.11に巻き込まれて死亡してしまいます。
父の死から1年後、オスカーはクローゼットから落ちた青い花瓶の中から鍵を見つけ、その秘密を探るべく、母と衝突しながらも、鍵が入っていた封筒に書かれた「ブラック」という人物を探すため、ニューヨーク5区をまたぐ472人のブラックの調査探検を再開します。
そして何人ものブラックという人物を訪ねてまわりますが、調査は一向に進展せず、オスカーは途方にくれてしまいます。
調査で訪れた桟橋の先に建つ小さな家々。
そのうちの一軒、正面から見たところ。
たぶん、合板4枚分ほどの横幅の家。
⑩エベレスト
ジョン・クラカワーの小説(ノンフィクション?)「into thin air」を映画化したものです。
わたしはすでに原作を読んでいたので自分で補完しながら見ることができましたが、登場人物や相関関係、当時の登山隊のそれぞれの問題点やコマーシャル登山の問題点など、クローズアップされるべき部分が削られすぎて、単なる自然の猛威と悲劇の映画になっていますので「1996年のエベレスト大量遭難」については映画よりもクラカワーの本が断然オススメです。
ただ、カトマンズの様子が写る冒頭部分はとても良かった!
ベースキャンプの様子。
家といいますか、大型のテントが使い勝手と居心地がよさそうだったので・・・。
しかし大量のゴミや使い終わったボンベなど、ヒマラヤはすごいことになっていそうで、野口健ではありませんが、定期的に掃除してあげたほうがいいのではないかと思ってしまいました。
そしてネパールに必要なのは、高性能のゴミ処理施設とリサイクル施設なのかもしれないと思うのでした。
「映画に登場する小屋」とは関係ありませんが、擬似旅行を堪能できる全編エジプト・ロケの映画「カイロタイム」の風景がよかったので・・・
内容は「大人のラブストーリー」と評されているようですが、それよりもとにかく風景を楽しむ映画としておすすめです。
この喧騒、渋滞する車・・・。
カイロでは皆当たり前のように走る車の隙を縫うように道路を渡ります。
わたしはいつも現地の人の後について渡るようにしていました。
スーク(市場)の様子
宝の山に見えます・・・
おしまい。