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『トラブルあり』小屋に電気を引くコストとその流れ|一ヶ月分の使用量を公開

小屋暮らし7年目にして電気を引きましたので、詳しく書いていこうと思います。

1.電気工事会社を探す

まずは電気工事をしてくれる会社探しから始めなくてはなりませんでした。

僕には何の伝手も無いので、いつもお世話になっている郵便局の局長に尋ねたりもしたのですが、結局車で走っているときに偶然目にした電気工事会社があったので、飛び込みで入っていくことにしました。

その電気工事会社は、大きな看板が立っていますが、外観はただの個人宅といった感じのところです。

ノックをすると現れたのは、声の大きなお爺さんでした。

 

電気を引きたい旨を伝えると、その場でおおよその費用とスケジュールを教えてくれたので、即契約をしました。

工事費用は、「8万5千円~9万円くらい」とのことだったので、僕の予想よりもかなり安いと思いました。

※15万円くらいは覚悟していました。

 

また、せっかく電気を引くので、ついでに200Vも使えるようにして欲しいと依頼をしました。(溶接機が欲しかった...。)

 

※この後に繋がるので書いておきますが、翌日、自分でも200V契約のことを詳しく知っておこうと勉強したのですが、どうも200Vには「単相200V」と「三相200V」という二種類があり、後者の三相200Vは主に工場や大型施設で使われるもので、一般的には「動力電源」と呼ばれていることが分かりました。

ちょっと不安に思ったので、念の為に確認の電話を入れると、「そんなことは分かっている!」と半ば怒鳴るように言われてしまいました。そんなに怒らせるようなことを言ったかな?とも思いましたが、まぁ、作業中だったのかもしれないなと直ぐに気持ちを切り替えました。

(※下に続く)

2.電気工事の日を迎える

電気工事士のお爺さんいわく、電気工事を始める前には「申請」が必要とのことで、そのために一週間程度待ちましたが、いよいよ電気工事の当日を迎えました。

早朝の8時頃にやってきたのはお爺さんではなく、「関電工(東京電力系の企業)」の高所作業車でした。

 

我が家にやってきて一言、「あれ?まだポール立ってないじゃん!」

 

僕には良く分からないのですが、どうもスケジュールの食い違いがあったようで、関電工の人たちはさっさと退散していきました。

それから約一時間後、電気工事士のお爺さんと、部下のお爺さんが連れ立ってやってきました。

※ややこしいので、以下親方(お爺さん)と部下(お爺さん)とします。

 

ちなみに、今住んでいる小屋は将来、減築なり解体なりする予定があるので、電線を直接小屋に引き込むことは出来ません。

そのため、今回の電気工事は、道路に面したところにポールを立て、そこにブレーカーとコンセントを取り付けてもらうというものです。

 

ちょっとした行き違いもありましたが、いよいよ電気工事の作業が始まりました。

※電気工事に興味があったので、僕も率先して手伝いました。

 

兎にも角にも電柱を立てなくてはならないので、穴掘りから始まりました。

※余談ですが、我が家の土は非常に柔らかいそうで、穴掘りがとても楽だと言っていました。また、親方は部下に厳しい(嫌味?)ので、ちょっと気まずくなる場面が何度もありました。

 

穴を掘った後はアース棒を"一本"埋め込みました。

 

アース棒を埋め込んだら、今度は砂利を入れます。

※ちなみに親方と部下は、「ちょっと川原で石取ってくるわ!」と、二度ほどいなくなりました。やはり地元の人は川原の石を自由に使えるのだなと思いました...。

関連記事:[DIY]玉切りした赤松で作る進入路[2/2]

 

ポールを立てた後は、お爺さんたちが川原から運んで来てくれた石を詰めていきました。

※この後にコンクリートを流し込むのだと思っていましたが、土を被せただけで終わりました。また、石を詰めているときに部下が誤ってアース線を切ってしまうというアクシデントもありましたが、無事にポールが立ちました。

 

作業中ふと顔を上げると、道路の向こう側に猿がいました。

『よお!』と手を上げると、その猿は何処かへ行ってしまいました。

 

 

※次の日に撮りました。

意外にもポールを立ててからが大変だったようで、このブレーカーとコンセントが取り付く頃にはもう日が暮れていました。

僕としてはこの電気配線こそ勉強したかったところだったのですが、親方から、「見て覚えられたら困る!」と言われてしまったので、小屋でおとなしくしていました...。

 

また、200Vのコンセントについても念を押したのですが、その際に親方から、「コンセント形状とか分かってるの!?」とか、「何を使いたいの?15Aでは無理だよ!」などと言われたので、その日の夜にコンセント形状についてと、使いたい工具(溶接機)についても調べておくことにしました。

 

3.関電工再び

翌朝の8時過ぎ、再度「関電工」がやって来ました。(寝ぼけていたのでデジャブかと思いました。)

今回ばかりは親方もしっかりと依頼してくれたようです。

 

 

今日は交通整理の人もいたのですが、恐らく車は一台も通りませんでした。

これはラッキーな現場だったと思います。

 

僕は高所が苦手なので、このような作業が出来る人を尊敬してしまいます。

ちなみに電信柱から各家庭への引き込み工事は東電側の負担になるので、こちらの支払いは一切ありません。

 

遂に我が家にも電気が来ました。

これまでは「オフグリッド」だったので、これからは「オングリッド」でしょうか。

いや、「グリッドオン!」かな...?

 

4.言った言わないのトラブル発生

 

先日言われていたように、関電工の作業が終わったと、その旨親方に電話をして伝えました。

すると少しして親方が一人でやって来て、最後にアース線などを取り付けてもらい、いよいよお支払いの段となりました。

 

工事に入る前に見積書を貰っていたので、ちょうどの金額を入れた封筒を渡したのですが、そういえば200Vのコンセントがまだ付いていなかったので、そのことについて尋ねました。

「200Vのコンセントはいつ付きますか?」

「200Vが使いたいの!?そんなの始めから言っておいて貰わないとこっちも困るんだよ!」

「!!!※意外な答えに一瞬言葉を失う...。いやいやいや、初めっから言ってたじゃないですか!?電話もしたし、その後も何度か聞きましたよね!」

「だーかーらー、、初めっから言っておいて貰わないと分からないの。、、で、何を使いたいの?」

「溶接機です。」

「15Aじゃ無理だよ!」

「実際に溶接機を使うことになったら(東電に)電話をして、A(アンペア)を上げてもらう予定です。※電話一本で可能だそうです。」

「だったらどんなコンセントが良いの、、わかるの!?」

「昨日調べておいたのですけど、こんな感じのヤツです。※iPhoneの画面を見せて説明する。」

「だったらやるけど、、じゃあ後1万5千円くらい払ってくれる!?」

「うーん...。せめて1万円くらいでなんとかやって貰えませんか?こっちは200Vのコンセントも含めた見積もりだと思っていたので...。」

 

てっきり最初の見積もりの中に全て入っていると思っていたのですが、言った言わないの口論に発展していたし、確かに見積もり金額も安かったので、ここは追加でお金を払うことにしました。

 

ちなみに僕は、自分の出来ないような仕事を請け負ってくれる専門職の人には、基本値引き交渉はしないというポリシーを持っています。※中古の自動車を買うときなんかも同様です。

それはプロとして看板を出して仕事をしている人であれば、それなりのプライドを持っていると信じているからです。

しかし明らかにおかしなことを言われてしまったので、今回ばかりはちょっとだけ値引き交渉をさせてもらいました。

 

5.お支払い金額

見積書は工事に入る前にしっかりと貰っていますが、後に気になったところ(黄線)と、その場で尋ねた項目(赤線)があります。

黄線の「1m丸形アース棒」「2本:5700円@2850円」ですが、アース棒は1本しか使っていないし、確証はありませんが、1mなんて長さは無かったと思います。50cmくらい?

また、作業に使ったアース棒と同じものをホームセンターで見つけたのですが、、、金額が、、、いや、、全く同じと言い切ることは出来ないのでやめておきましょう...。

 

続いて赤線です。

「消耗品細材料:12,000円」

分からなかったのでその場で尋ねたのですが、これはポールに電線を固定するためのステンレスバンドのようなもののことだと説明をされたので了承したのですが、当日に使っていたのは、前の現場で余ったような、使いかけのものを再利用していたように見えました。

ステンレスバンドって高額なんすね...。

 

で、最後に凄いのが、「118,558円」のところ、なんと「32,194円」もの特別割引があり、当初伝えられていた金額よりも5,000円~10,000円ほど高い「95,000」になっていたのです。

人はこれをどんぶり勘定と呼ぶような気もしましたが、しかし電気を通してもらうのに「95,000円」は確かに安いと思うので、得したような気持ちもありました。

 

6.一ヶ月の使用量

33日間分(厳密には一ヶ月ではないけれど、、)の電気料金は、「747円」でした。

 

・電気使用量の詳細

1:2.4(kWh)(メーターを取り付けた日の翌日に確認。前日は夜間照明(LEDではない)と、各種充電しかしていませんが、2.4kwhとなっていました。LEDではない電球が駄目だったのか、はたまた、スタートが0ではなかったのかもしれません。)
2:0.2(LED電球に変えた)
3:0.1
4:0.4(カーバッテリーの充電をする×2)
5:0.2
4:0.1
5:0.1
6:0
7:0.1
8:0.1
9:0
10:0.1
11:0.1
12:0.1
13:0.1
14:0.1
15:0.2
16:0.1
17:0.1(猫用ホットカーペットを購入)
18:0.3
19:0.3
20:0.7(電動工具をたくさん使用した)
21:1.0(電動工具をたくさん使用した)
22:1.0
23:0.2
24:0.6( マイナス8℃を記録。寒い)
25:0.6
26:0.6
27:0.4
28:0.6
29:0.6
30:0.8
31:1.0
32:0.6
33:0.7

TOTAL:14.6(kWh)

※基本的な電気の使用用途は、夜間照明×1、電気機器(パソコン、スマホ、ルーターなど)の充電、猫用ホットカーペット

 

『電力消費量(kWh) 1kWhあたりの値段』
0 - 120kWh 19.88円
120 - 300kWh 26.48円
300kWh以上 30.57円

『契約別基本料金』
10A 286.00
15A 429.00
20A 572.00
30A 858.00

 

最後に、10,000円で200Vのコンセントを取り付けると言ってくれた親方は、一月以上経つのに、未だ音沙汰がありません...。

 

おまけ

最近はこのような検診不要のメーターが主流なのだそうです。

これは「スマートメーター」というもので、使用量は逐一電波?で集計しているそうです。

 

なんだか良いものを付けて貰ったような気がしたので記念撮影をすると、勝手にQRコードを読み取ったのでビックリしました。

 

ちなみに初めての電力使用は、このモバイルバッテリーの充電だったのですが、これはいつもの癖のようなもので、実際のところは無駄充電です。

電気を引いたので、モバイルバッテリーを使う場面はもうないのです...。

 

充電したいものが山積みです。

 

飢えた子供のように、『今充電しておかないと!』というマインドに陥っていました。

 

しばらく経ってから我に返りました。

『電光リールを小屋に引き込めば良いのでは...?』

 

さっそくノコギリを持って玄関の工事を行いました。

このフットワークの軽さこそが小屋暮らしの醍醐味かもしれません。

 

ワクワクしながら夜間照明の準備もしました。

 

電気が来たということで、古いラジオはベッドの下にしまい込み、Bluetoothのスピーカーを持ってきました。

※Harman Kardonのスピーカーですが、残念ながら重低音が強いばかりであまり良いスピーカーとは思えませんでした...。

 

毎朝電気の使用量を確認しているので、LED電球の優秀さが良く分かります。

 

電気を引いたので、今後はソーラーパネル用のバッテリーも充電することが出来ます。

しかし電気を引いたということは、本当はソーラーパネルを使う必要もないのです。

「鶏が先か卵が先か」という言葉が頭をよぎりました。

 

中国製のホットカーペットを買いました。

パッケージからリモコンまで、ちょっと怪しい感じがしますが、まあ普通に使っています。

 

おしまい。

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