タイニーハウスピリオディカルズ

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環境・庭・畑など

金木犀とトイレの関係

2017/02/17

 

ジャスミン

 

花の香りは数あれど、匂った瞬間にその正体を言い当てられるくらいに馴染みのある花はあんまりないと思います。

たとえばラベンダーやミント、ジャスミンなど、消臭剤や芳香剤に利用されるものが身近であるとすれば、小学生だった頃のわたしにとって金木犀は「トイレの香り」でした。

 

小学校のトイレはいつでも金木犀の香りがして、それが当時のわたしには強すぎて、トイレに行くときには鼻ではなく口で呼吸をしていました。

トイレを連想してしまう金木犀のことを長いあいだ好きになれずに、庭に植えてあるお宅を見かけると「わざわざあんな香りのする木を植えるんだなあ」と思っていました。

そんな幼少期を過ぎ、あれはいつだったか、夜、帰宅途中の路地を歩いていると、ふんわりと、甘ったるくて、鼻から吸い込んだ粒子が口にまで広がるような、濃厚な香りに包まれました。

立ち止まり、何度も深呼吸をして肺いっぱいにした金木犀の香りは、いつのまにか懐かしい匂いへと変わっていました。

 

どうしてこんなことを書き始めたのかといいますと、ホームセンターで値下げになっていた金木犀の苗を買ったんです・・・。

丈1メートルくらいの苗ですが、購入したときに花の跡があったので、きっと来年も咲いてくれるだろうと楽しみにしています。

 

苗の周囲には雑草対策で赤松の樹皮を敷いてあります。

丸太からぺろんとむいたシート状の樹皮ですが、これをちいさく切り分けたものが園芸店などで販売されている「バークチップ」と同じだと知って(その正体は赤松や黒松の樹皮なんだそうです)、これからは赤松の皮を捨てずに集めよう・・・と思いました。

 

金木犀

 

全作読むぞ!っていうくらいの勢いで夢中になった山本周五郎の代表作「さぶ」にも金木犀は登場します。

無実の罪で人足寄場に送られてしまった己を嘆き自棄になっている栄二が、役人である岡安に諭される場面です。

 

「おまえは気がつかなくとも、この爽やかな風にはもくせいの香が匂っている、心をしずめて息を吸えば、おまえにもその花の香が匂うだろう」

 

 

そういえば「金木犀=トイレ」って思う人ってほかにもいるのかと検索してみたところ、こんな記事を見つけました。


トイレの「キンモクセイの香り」が衰退した理由」 EXCITE BIT コネタ より


・キンモクセイの香りは70年代から90年代までトイレの消臭剤の主流

・そのため「キンモクセイ=トイレ」という人は多い


「しかし、エステー化学(株)では、キンモクセイの香りは4年前にラインナップから消え、現在では他のメーカーから1種類販売されているだけのよう。なぜ近年、減ってきたのかというと、キンモクセイにトイレの香りのイメージが定着しすぎて、反射的にトイレをイメージしてしまうようになったことがあると思います」

その後世間のニオイの嗜好は、「キンモクセイ→ラベンダー→せっけん」、柑橘派は「レモン→グレープフルーツ」へと推移しているという・・・


ともあれ、トイレの呪縛から放たれてよかったね、と金木犀に言ってあげたいです。

 

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