アルコールストーブ用のアルミ缶を綺麗に切りたい
2018/02/23
飲み終わったら捨てるだけだったアルミ缶を再利用して作るアルコールストーブは、特にキャンプや登山などのアウトドア好きの方におすすめしたいです。
作ることも使うことも楽しいアルコールストーブで最初の難関となるのは、恐らくアルミ缶の切断ではないかと思います。
実際のところ、切り口がある程度ガタガタでも実用に問題はないのですが、作ったストーブをフィギュアのように並べたり、友達やSNSで見てもらいたいと思った途端、ディテールにもこだわりたくなってくるものです。
今回はアルミ缶を切断するための治具作りについて紹介したいと思います。
関連記事:アルミ缶を使ったベーシックなアルコールストーブの作り方
トマト缶とPカッター
アルミ缶カッターのベースには、トマト缶を使うことにしました。
切り出したい高さ(カッターを取り付ける位置)にノコギリで少しずつ切り込みを入れていきます。
切り込みがカッターの厚みよりも大きくならないように、アサリのないノコギリを使った方が良いと思います。
僕が使ったのは、刃のかなり薄いタイプのノコギリです。
※シリコンスプレーを吹きかけてから切ると更に良く切れます。
Pカッターの刃を、ちょっと力づくで入れるくらいので丁度良いと思います。
僕はこのカッターに付属してついてくる替刃を使いました。
※Pカッターとは、アクリル板や塩ビ板などに引っかき傷を入れ、パキッと割りたい時によく使われるカッターです。
Pカッターの加工
ノコギリで切断した溝にPカッターがキツくはまり込んでいますが、使っていくうちに緩んでくると思うので、もう少ししっかりと固定することにしました。
Pカッターに元から空いていた穴にはステンレス棒を加工した丸カンを通し、その丸カンには輪ゴムを結びつけました。
もう片方には溝を掘り、その溝に輪ゴムを引っ掛けることでPカッターを固定しました。
金属ドリルで穴を開けようと思ったのですが全く歯が立たなかったので、グラインダーで溝を掘りました。
ステンレスの丸カンは、自作したワイヤーベンダーで作りました。
関連記事:自作のベンダーで鉄棒を曲げよう!|チューブベンダー/ワイヤーベンダー
完成?
エポキシでガッチリ固定
輪ゴムの力を過信する訳にはいかないので、念のため100円ショップ(ダイソー)で売っているエポキシでガッチリと固定することにしました。
はみ出すことを恐れず、たっぷりと盛りましょう。
切断テスト
反時計回りにグルグルと1分くらい回していると、カッターが缶に突き刺さる音がしたので回転を止め、アルミ缶を取り出しました。
左が通常のカッターとハサミで切ったもので、右が今回作ったアルミ缶カッターで切ったものです。
とても綺麗に切れたと思います。
完成!
が、しかし、、
致命的な欠点
まだ10回も使っていませんが、Pカッターの歯が丸くなってしまったようで、ちっともアルミ缶が切れなくなってしまいました。
カッターはエポキシでガッチリ固定しているので、この治具はもう捨てるしかありません。
このように傷はつきますが、いくら回しても切断には至りません。
結局普通のカッターで切断するしかないので、切り口はとても汚くなってしまいます。
ベーシックな方法を試す
通常のカッターの刃を厚めの雑誌にはさみ、缶を反時計回りに回して切断してみました。
自作のアルミ缶カッターは、刃の当たる場所がブレないというのが利点だったのですが、この方法でも慎重にやれば案外綺麗に切断することが出来ました。
左が雑誌にカッターを挟む方法で切断したもので、右はアルミ缶カッターで付いた傷の上からカッターを押し当てて切断したものです。
この差は大きいと思います。
上手く切断するポイントは、次々にカッターの刃を折って新しくすることだと思います。
Pカッターもそうですが、アルミ缶を切断すると、カッターの刃は直ぐに丸くなってしまうようです。
たくさんのパーツを切り出すことが出来ました。
先に作ったアルミ缶カッターは、刃先をこまめに取り替えられる構造にしなくてはなりませんでしたね。
これからアルミ缶カッターを作ろうと考えている方には、是非この辺りを改善してもらいたいと思います。