人気のわら鍋敷きを想像で作る
2017/06/04
米農家にとってわらは大事な副産物です。
田んぼにすき込んだり、畑の野菜苗の保温など、さまざまなことに使っているから捨てることはないよ、と米と野菜を作る農家の人から聞いたことがあります。
そんなわらは、田んぼをやっていない私からすれば、ごく身近にあるようでいて実はなかなか手に入らない存在です。
農業資材としてホームセンターでひと束数百円で販売されているのは見かけますが、店で買うのはちょっと違う気がするし、それにどうしても必要なものでもないし。
そんな微妙な存在のわらがひと束、先の冬にウチにやってきたので何に使おうか悩んでいました。
で、以前コホロで見かけたときに、いいなあと思いつつ見送った、わらの鍋敷き。
(↑わらの鍋敷き)
これを、ほぼ日に掲載されている製作途中の風景を写した画像などを参考にして、作り方を想像しながら作ってみようと思います。
用意するもの
・わら ひと束
・水
・ハサミ
STEP1 まずは、わらを縒る練習から
小さな頃に草鞋作りワークショップに参加したことがあったので、記憶をたよりにやってみました。
手に挟んだ2本のわらを、両の手をすり合わせるように、手前に転がしてねじっていきます。
1本目
むずかしい!!
まったくよれてないです。
わらを繋ぐこともままなりません。
長いロープを作れなくては鍋敷きも完成しないので、さらに練習します!
3本目
ようやくコツがつかめてきました。
繋ぎかたもわかってきました。
乾燥したわらは硬くて使いにくいので、木の棒で叩いてから、水をかけて揉んで柔らかくするとやりやすくなりました。
それから穂先は切り落として、取れかかった皮は剥いておくときれいに仕上がります。
これらの汚い習作たちは、鍋敷きの芯にします。
ちょうどいい大きさの円にして、わらで結んで輪にします。
太さも、理想の出来上がり径よりやや細めになるようにしました。
STEP2 芯にわらを巻いていく
ぐるぐると丁寧に。
ほぼ日の鍋敷きは、ペタンコのドーナツ型ですが、私は厚みのあるふっくらドーナツ型を目指して作ります。
STEP3 長いわらロープ(縄)を作る
芯に巻いて編んでいくロープを作ります。
必要な長さの見当が付かなかったので、まずは3メートルほど作りました。
継ぎ目や、途中に飛び出しているわらをハサミで切って、一応見た目がきれいになるようにしてあります。
STEP4 ロープを巻いて編んでいく
試行錯誤しましたが、編み目が波のようになるよう、編む方向を交互に替えて、ギュッと編んでいきました。
わらロープは、一度編むと解くのが非常に大変です。
1、輪の外側からロープを潜らせて、結ぶ
2、輪の内側からロープを潜らせて、結ぶ・・・
これを交互に繰り返していくと、下の画像のように編み目が波のようになります。
当然3メートルでは足りなかったので、少しずつロープを繋いでいき、結局5回ほど繋いで完成。
編み終わりは輪っかを作って、ロープの先端を編み目に縫い込んで始末しました。
ぎっちりと編んであるので、縫い込むのは至難のワザ…なので、下の画像のようにハリガネで鍵棒を作って無理やり通しました。
いちばん最初の画像のものが、完成品です。
わりとまんまるに作れてなかなか満足の出来あがりでした。
鍋敷きとして使うとこんな感じです。
ものすごい安定感!
それにしても、今回せっかくわらを縒ってロープを作れるようになったのに、今後特に活かす場面がないのが残念です…。
わらって、面白い素材だと思います。
手元にたくさんあったら、ためしてみたいことがいろいろあって、それで、江戸時代などのように、わらをとことん使い倒したいなーと思うけれども、わらはないので、あきらめます。