タイニーハウスピリオディカルズ

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作ったもの

拾った枝で、便利な調理器具を作る

2019/02/04

 

薪風呂にくべるための枝を探しに裏庭へ出かけた際に、握りやすい太さのものを見つけたので、持ち帰ってきました。


その枝を見て思い出したのが、映画「リトルフォレスト」の主人公いち子が使っていた、お玉のアタマを小さくしたような調理器具。


木製の、その小さなお玉のような、柄の長いお匙のようなものを、いち子は、料理の材料を混ぜるのに使っていました。

たしか……薪ストーブパンの生地を混ぜるときや、ジャムを作るときなんかに。

映画を見ていると、小さなお玉は何故か、とても便利なもののように思えて、自分も同じようなものが欲しくなりました。

関連リンクリトルフォレストの薪ストーブパンを実際に作ってみた


でも、木製であることがどうも気になります。

ずっと前から欲しいと思っている木べらがあるというのに、いまだ購入に踏み切れていないのは、梅雨時期の木製品は手入れが厄介だから……。


↑欲しいのは「マトファ」の木ベラ。以前はamazonでも売っていたのに、現在は見当たらなくなっていました(他のところでは売っています)
こんな感じの形状で、サイズも豊富に揃っています。


けれど自分で作る分には、ダメになったり要らなくなったりしたら、躊躇なく火に投げ込むことができそうな気がします。

そこで「リトルフォレスト・いち子の木のおたま」を、映画を思い出しながら作って見ようと思います!

※この時点では映画を見直すなどということはしておらず、よって細かい形や大きさは、映画に正確なものではないことを先に記しておきます。

 

・・・拾った木の枝で、小さなお玉を作ってみる・・・

用意したもの
・木の枝
・ナイフ(OPINELや肥後守など何でも)
・すくいノミ または彫刻刀
・やすり
・仕上げ用油


今回拾ってきたのは、こんな木の枝です。

リトルフォレスト、いち子の木のお玉
桜の一種なので、切り口はピンクがかった色をしています。

とても軽くて、けれど身がぎゅっと詰まった良い枝です。

自分が持ってみて、使いやすい長さに切りました。(私の場合は28cm)



まずは皮をむいてみました。

リトルフォレスト、いち子の木のお玉
使ったナイフは、肥後守です。


皮がむけたら、大まかに、作りたい形をペンで書き込みました。

リトルフォレスト・いち子の木のお玉
私の記憶では、いち子のお玉は、確か、こう……アタマがシュッとしていて、まるでボディと一体となったような、すらっとしたお玉だった気がするので……そんな感じに線を引きました。

リトルフォレスト・いち子の木のお玉

その線を参考に、とにかく削っていきます。

が、枝とはいえ桜の木。

ものすごく硬くて、ナイフを持つ手が痛い!

チカラを込めすぎて指が痛いのに、ほとんど削れない…。

※杉やヒノキなどの柔らかな針葉樹で作るのならば、あるいは削る作業もうんとラクになるとは思いますが、調理道具としては不向きかもしれません。

でも、肥後守でここまで頑張りました。

リトルフォレスト・いち子の木のお玉 ナイフで削る

・・・・・というのはウソで、あまりにも硬いので、途中からグラインダーで削りました。

さすがグラインダー、あっという間に仕上がり線付近まで削ることができました。

 

木の枝でお玉を作る

さて、アタマの部分は、すくいノミで削っていきますが、やはり材が固すぎて一向に削れません。


が、せっかくここまで削ったので、とりあえず完成させたいところです。

そこでノミをやめて、彫刻刀の「平丸」という刃を使って、少しずつごりごりやっていきました。

彫刻刀とやすり
↑平丸彫刻刀(右):丸刀よりもアールがゆるい。

拾った枝でお玉

 

最後はダイソーで購入した「スポンジサンダー(やすり)」を使って仕上げていきました。

アタマの凹んだ部分のヤスリ掛けは難しかったので、ルーターで軽くヤスリ掛けして終了です。

拾った枝で木のスプーン
↑凹んだ部分は、ヤスリが届かなかったため、やむなくルーターを使いました。


↑このような良いルーターがあれば作業が捗ります

 

 

ヤスリがけまで完了したお玉(少々歪ですが)↓



ヤスリ掛けが終わったら、エゴマ油を刷り込んで、完成です。

「木製品にはオリーブオイル」というのをよく聞きますが、オリーブオイルは不乾性油ですので、乾燥時間がかなり長いうえ酸化もするそうで、身近な油ではありますが、表面がベトベトして、使い勝手はあまりよくない印象です。

一方のエゴマ油は乾油と呼ばれる油で、乾燥(硬化)が比較的速く、乾燥すると水、油、各種溶剤にも溶けない、艶のある丈夫な塗膜を作るため、木製品の仕上げによく使われます。

エゴマのほかにクルミ油・桐油・アマニ油なども乾油ですので、塗装面が樹脂のように固まります。

↓ワトコなんかの自然系といわれる塗料のベースはアマニ油です。


油を塗る前

 

油を塗ったあと

木のスプーンにエゴマ油を


アタマのサイズは、こんな感じ。

拾った枝で木のスプーン

かろうじてクルミが載ります。


フライパンで使うとしたら、こんな感じ。

拾った枝で木のスプーン

 

さあ、ついに……

本物(いち子のお玉)と比べてみましょう・・・・・・


じつは映画内で、木のお玉がじっくり映る場面というのがほとんど無くて、だいたい何かを混ぜているため、こんな画像しか無いのですが。

 

拾った枝で木のスプーン

あれ??

アタマが想像以上に丸い……。


うーん、ちょっと形がちがったみたい!

でも、わりと気に入ったお玉ができました。


次は、マトファ似の木べらでも作ってみようかな・・・・・。

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