ラースとその彼女 / 映画の中の小屋 / その2
2017/02/24
今日の小屋映画は、小屋ではなくて改築された、簡素な元納屋です。
「ラースと、その彼女」
(原題 Lars and the real girl)
2007年の作品
主人公ラースは兄と一緒に両親の遺した家に住んでいましたが、兄の結婚を機に家を兄に譲り、自分はそのすぐ横の納屋へ越すことにしました。
それは元納屋とは思えない、落ち着いた雰囲気の平屋です。
(改築前の姿は映らないので一体どの程度手を加えたのかは分かりませんけれど)
おそらく彼らの国では、この納屋は家としては狭小住宅の部類に入るのかもしれませんが、具合のいい広さだと思います。
室内の様子も、極端にモノが少ないことによって一層清潔な美しさを感じたのかも知れません。
外観。
煙突もついています。
手前には割った薪が積んであります。
映画は冬の設定なので風景がさみしいようですが、夏になったらどう変化するのか見たかったです…。
/// ここからは映画のあらすじです ///
主人公ラースは、大きな荷物を抱えた人を見ればさっと手伝ってあげるような親切な青年ですが、しかしほんとうは人付き合いがとってもニガテ。
たとえば同じ職場の女性に声をかけられても、あいさつすら返せずに沈黙してしまうし、また隣に住む兄嫁からの食事の誘いを断れず「イエス」と答えたのにもかかわらず、シレっと無かったことにしてしまう…といった具合です。
職場ではクセのある同僚たちと仕事をし、そしてライナスの毛布よろしく母親の手編みのスカーフが手放せない…。
そんなラースがある日、興奮した様子で兄夫婦宅を訪れました。
「ネットで知り合った女性を紹介したい」と嬉しそうなラースに、兄夫婦もつられて大興奮。
しかし彼が連れてきたのは人間ではなくリアルドールだったのです。
リアルドールのビアンカと友人のように接するラース。
ラースのアタマがおかしくなったと思い、しぶしぶ彼の茶番に付き合う兄夫婦。
そして心優しかったラースをおもんばかって、ビアンカを人間として扱うようになる街の人々。
…というのが前半のあらすじなんですけれど、その後、街の面々を巻き込んだビアンカ芝居にラースはいったいどのように決着つけていくのか。
そこがこの映画の見どころかと思います。
でもいちばんの見どころは、ラースの住むガレージの内装なのかも知れません。