[獣害被害と自然災害]『熊』『猿』『イノシシ』『雪』『台風』『スギ花粉』
2017/03/10
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前回記事で書ききれなかったことを書きます。
『熊』を含めた獣害のことや、台風や雪、花粉のことを書きますが、思ったよりも安全だし、怖くないということを書きたいと思っています。
僕の暮らしている環境は、基本的にはとても穏やかで、心休まる環境です。
・自然災害
自然災害で怖かったのは、初年度に降った記録的な積雪と、台風の直撃です。
今では笑い話ですが、作ったばかりの小屋の屋根の上に1m以上の積雪があった時には死を意識しました。
ど素人の自分が作った小屋なので、信用出来ないことだけは間違いありませんでした。
ただ、雪で埋もれた小屋では、ストーブの効きがいつもよりも良く、何より静かでした。特別な空間にいるような、とても不思議な数日間でした。
そして、僕の建てた小屋は意外に強いことが証明されたので、その後は多少の雪が積もったくらいで不安になることはなくなりました。
町全体が雪に埋もれてしまって、車で買い物や水汲みに行くことが出来なくなったのは、除雪作業が入るまでの数日間だけでした。片道1時間掛けて歩き、食料を買いに行ったのは少し心配のし過ぎだったのかもしれません。
それ以来大雪に見舞われたことはないのですが、台風は毎年訪れています。
身近な自然災害で最も恐ろしいのは、案外台風なのかもしれません。
特に僕の小屋の回りには巨大な赤松が何本も生えているので尚更です。
小屋の窓から、強風に煽られしなる赤松を見るだけで生きた心地がしません。
近所で実際に倒れた赤松を見てきたので、その恐ろしさは分かっているつもりですが、巨大な赤松林を売りにしたようなキャンプ場を見学したり、赤松のことを調べたりしたことで、大分恐怖心を抑えることが出来るようになりました。
日々土地内の赤松を観察し、枯れだしていないか観察することで倒木の危険は大分回避出来ることが分かってきました。
枯れだす兆候や、枯れてからの変化などにもいち早く気がつけるようになったと思います。
小屋の回りに生えている木々が防風林となって小屋を守ってくれているという側面もあるので、「家より高い木は切るべきだ」という忠告通り全ての木々を切ってしまうのもまた、少し怖い気がしています。
『台風接近に伴い大雨が降った日のこと』
玄関前の庇から流れ落ちる雨水。
翌朝、新しく作った採光取りから浸入した雨水を拭っているところ。
※真横に打ち付けるような雨が降ることは稀ですが、そのような時には雨漏りに注意しなくてはならなくなりました。
洗面器にも多少の雨がたまっていました。
煙突から伝って来た雨が、黄丸のジョイント部から滴っていました。
※これは煙突トップを変えたことで起きた雨漏りなので、直ぐに改善することが出来ます。
続いては『謎花粉』についてです。
※『謎花粉』というネーミングは僕が勝手に書いているだけで一般的ではありません。
東京で暮らしていた時、僕は花粉症に悩まされていました。
特にスギ花粉は、アスファルト道路が増えたことで地面に吸収されづらくなり、都会まで辿り着く量が増えたと聞いたことがあります。その過程で、様々な不純物が付着し、酷いアレルギーを引き起こすというのです。
つまり、不純物のついていない綺麗なスギ花粉であればアレルギーを起こすこともないのではないかと期待したのですが、相変わらず花粉症は治らず、そればかりか、夏や秋でも花粉症と同じような症状が出ることがあります。
また、東京では気にしたこともなかったのですが、春先には『木の芽どき』という、非常に体調が悪くなる時期もあります。
・獣害問題
猿は日常的に見ることが出来ます。
彼らは頭が良いので、収穫時期の迫っている頃合いの野菜を奪っていきます。
少し齧っては捨てていくスタイルなので、腹立たしさを助長します。
判明している彼らの好物は、トマト、ネギ、ジャガイモ、とうもろこし、柿、かぼちゃなどです。
人に慣れていない野生の猿なので、基本的には人間を恐れています。猿から人間に近づいてくることはないのですが、例えば野菜を取られた報復として群れの猿を殺すなど酷いやり方をした場合は、猿からも報復されることがあるそうです。
小さい子供や女性、特に小型犬などはその標的になり易いと聞きました。
猿を寄せ付けない方法として、「犬追い」という方法があるのですが、やってみたらパタリと猿がこなくなったという話しを聞いたことがあります。
『畑を荒らした猿について』

次はイノシシです。
近所ではイノシシ被害が多いのですが、何故か家には出たことがありません。
比較して分かったことは、コンポストの有無でした。
家はコンポストをやらないので、被害に遭わないのだと思っています。
話を聞くに、彼らは土を掘ってミミズを探したり、根菜や球根、芋などを食べてしまったりするそうです。
また、イノシシの突進に巻き込まれると大怪我することもあるので危険です。
大きなイノシシは、軽トラックの荷台からはみ出すこともあるそうです。ジャンプ力も凄まじく、1メートル程度の柵くらいなら飛び越えてしまうようです。
他にも野生動物は、シカ、ウサギ、リス、タヌキ、テン、キジ、カモシカなど沢山いますが、被害にあったことのない動物たちなので、僕にとってはただただ可愛い存在です。
しかし、気をつけなくてはならない動物がいます。
それは『熊』です。
大雀蜂やマムシも怖いですが、近くの病院には血清があるので、死ぬことはないと思います。
しかし、相手が熊の場合は、運が悪ければ死んでしまうことがあり得ます。
つい最近も、県外から山登りに来た人が下山中に熊に襲われ、病院に運ばれたという事件がありました。
偶然近くを走っていたので、状況を詳しく聞くことが出来ました。
警察や撮影クルーも駆けつけ、珍しく賑やかでした。
家の近所の山でも、たまにですが熊の目撃情報があったと放送が流れることがあるので、他人事ではありません。
ここからは個人的な考えですが、「田舎で熊に襲われる」可能性は、「都内で交通事故に遭う」可能性と大差ないのではないかと思っています。
つまり、熊に怯えて住みたい環境を我慢するのは勿体無いと思うのです。
熊が怖い人は、山に入る時には鈴をつけたりラジオを鳴らしたりすると良いかもしれません。
もの凄く怖いという人は、熊撃退スプレーを持っていると安心出来るのかもしれませんね。
念の為に登山用のストックや、なければ木の棒でも持って歩けば更に安心出来ると思います。
今回熊に襲われ頭に大怪我をした人は、登山用のストックを振り回して熊を追い払ったようです。そして自分の携帯電話から救助要請をしたようです。
携帯電話を持っている人は持ち歩いたほうがいいと思います。
ただ、大切なことは熊の生態を知ることかもしれません。
最も熊に出会う可能性の高い時間帯は、『早朝』と『夕方以降の食事時』です。
危険な季節は『秋』です。冬ごもりに備え沢山食べるので、行動範囲が格段に広がるそうです。
また、熊と出会い頭に会ってしまうという運の悪さは仕方ないとして、万が一熊と目が合った場合には、大声を出したくなる気持ちをグッと抑え、ゆっくりと後ずさりをすると良いそうです。
本来、熊(ツキノワグマ)は臆病な動物と言われていますし、彼らは基本草食動物だというのですが、実際の所どうなのでしょうか?
ツキノワグマ。食べ物の99%はベジ。本来は、森の奥でひっそりとすんでおり、見かけと正反対で、大変臆病。キイチゴ、どんぐり、木の実などを食べる。 #プーさん
— バタリーケージの卵を食べたくない! (@maypat0123) September 5, 2016
※北海道のヒグマ(グリズリー)に関しては全く分かりません。普通に怖いです。
ただ、熊が出没したという放送は毎年のように聞きますが、この地域においては、襲われて死んでしまったという話は未だ聞いたことがありません。
木を切っていて事故に遭ったとか、死んでしまったという話の方が多いかもしれません。
※2016年5月から6月にかけて、秋田県鹿角市から青森県境周辺でのツキノワグマによる人身被害が連続して起きました。死傷者が6人も出ました。これは日本の獣害史の中に残る規模だそうです。十分注意しましょう。
・最後に
僕の住む小屋から更に山に向かって登っていった先でもたまに熊の目撃がありますが、その付近にも、別荘だけでなく定住している人が沢山います。
獣害や自然災害があるとはいえ、彼らは何十年と心地よく暮らしてきました。
狭い国土の日本で穴場の物件があるとすれば、案外このような土地も候補にあがるのかもしれませんね。
『おまけ』
台風に備え、家の裏に作った差し掛け小屋の屋根には、重りを乗せたり、ビニール紐で縛ったりしました。
ただ、今年の台風は直撃することなく通り過ぎてくれたので安心しました。