革靴を丸ごと水洗い!果たしてその仕上がりは・・・?
2017/03/02
(以前にどこかで、山に来てから履く靴が変わったと書いた気がしますが、)山に来てから履かなくなった靴が何足かあるんです。
主に革製の靴たちで、特にバレエシューズは全く履かなくなりましたし、冬のモカシンも、厚手のウールソックスを履いた足には窮屈で履ける季節がごく短くなってしまったのです。
そういう靴はブラシがけしてクリームを塗り、靴を買うと付いてくる箱に防虫剤と共に入れておいたんですが、このたび、箱ではなく紙袋に入れておいた靴をひさびさに取り出してみたところ、悲しい状態になっておりまして、それを見て私も悲しくなってしまい、晴れたらなんとかしてあげようとそのまま数日過ごしました。
ぼんやりと晴れた日、靴の入った紙袋を持って外へ出て、バケツに靴を入れて水場へ行き、何度か水を変えながらブラシを使ってじゃぶじゃぶと水洗いしました。
革靴をまるまる水洗いなんて、やってはいけない事の筆頭のようですが、書いてあったんです、図書館で借りた雑誌に。
他所の図書館が一時的に閉鎖するとかで、そこの蔵書の一部がいつもの図書館にやってきていました。
その中におしゃれ雑誌があったので借りてみたところ、さまざまな人が革靴やウールのお手入れ方法を紹介する小冊子がくっ付いていました。
それがはたして靴専門家だったのか革靴愛好家だったのか覚えていないんですが、とにかく靴好きのどなたかが「実は革靴はスニーカーのように水洗いをしてもいいんです」と云っていたのです。
その言葉を信じて、履かなくなって2年近くなる革靴を水に突っ込みました。
多少色が変わってしまってもいいやと思いながら。
洗い終わったら、靴を振り回してできる限り水分を飛ばします。
(ここは自己流です)
そして折り曲げたハンガーにひっかけて日の良く当たる一等地に干しておきました。
(これも自己流です。雑誌のマイスターは「形を整えて陰干し」するように云っていました。丸めた新聞紙を入れるとなお良い。)
さて、半日も経つとすっかり乾いた革靴です。
革の表面にツヤがなくなり、触った様子はゴワゴワと硬くなっていました。
一見、色の変化はないようでしたが、インソールのちょうどカカトの部分の革が、シミのようにゆがんだ円形に茶色く変色していました。
斜めにして干していたので、恐らくこのカカト部分に水分が集まりシミになったんだと思います。
ちょっと汚く見えるけど・・・まあ仕方ないです。
全体にクリームを塗っていきます。
これはビーワックスのシュークリームです。
左がクリーム塗布後、右は塗布前です。
クリームを塗ったら少し革が柔らかくなりツヤも出てピカピカ。
できた!!
さっそく履いて出かけたところ、洗い立てのデニムを履くような、硬いけれどそのゴワゴワが気持ちいい。
物はしまっておかずに、手入れをしながらどんどん使っていかないとダメなんだなあと、反省したのでした。
今回、革靴を水洗いしましたが、乾かすのを失敗して一部水ジミを作ってしまったくらいで、そのほかは問題ありませんでした。
洗い立ての革靴、気持ちいいです。
ダメになっても惜しくない靴があったらお試しあれ~。
ちなみにこの革靴は「オーロラシューズ」というアメリカのオーロラ村で作られているもので、ソールは登山靴に多く採用されいるビブラムソールなのでとても歩きやすいのです。
女性用だけでなく男性向けのデザインもあって、共通デザインの「ミドルイングリッシュ」と、今回丸洗いした「ウェストインディアン」とで購入時、散々迷いました。
購入してからすでに7~8年経ちますが、どこもへたれていなくて、これから先も長く履いていけそうな予感がしています。