[薪ストーブ] - 予備知識編 -
2017/03/10
田舎に移住すると決めてから、暖をとるなら薪ストーブと決めていました。
裸火を扱うのだから少し慎重になる必要があるけど、何の知識のない僕にも薪ストーブのある生活には何となく憧れがあったのです。
「何より田舎では燃料がタダで手に入ると思い込んでいたのです。」
身軽でいる為には、あまりお金を掛けた生活をすべきではないと思っていたのだから、タダで燃料が手に入ると思い込んでいた薪ストーブを欲しくなったのは当然かもしれません。
昔話のお爺さんのように、山に柴刈り(こういう漢字だったんだ。「柴」)に行けばいいのだと。
結論を先に書くと、「薪ストーブは本当に買って良かった」です。
これは間違いなくそう言えます。
ただ、移住したての僕のように、安く暖がとれるからと薪ストーブを選択するのは少し早計かもしれません。
何故なら、薪を無尽蔵に手に入れられるのはごく一部の人だけで、殆どの人は薪集めに必死だからです。
薪ストーブはとても良いものだと思えます。良いものを見つけると誰かに教えたくなるものです。僕が薪ストーブを使い出してから得た知識を、これから三つの記事に分けてまとめてみようと思います。
薪ストーブや田舎暮らしに興味のある方に読んでもらえたら幸いです。
薪ストーブを買って良かったこと
・薪ストーブは暖かい。ロフトに上がったら真冬でも汗が出るほど
・天板に鍋を乗せて料理をしたり、お湯を沸かしたり出来てとても便利。ホイルを使えば炉内で調理も出来ます。とても美味しい
・月並みだけど、裸火には不思議な魅力があります。特に夜中に炎を見つめていると変な気分になります。落ち着くとはまた少し違う不思議な気持ちです。
いい気分ではあります。それは誰かと話したくなるようで、または、無言を楽しみたいような感覚です。
・洗濯物があっという間に乾きます。ベジブロスで使い終わった野菜くずだって直ぐに乾くから、捨てるにしても肥料にするにしても有利です
薪ストーブの大変なところ
・一にも二にも、薪集めが大変なことです。ホームセンターでは片手で十分で持てる程度の薪が600円程度で販売されています。薪を買っていては、直ぐに貯金が底を尽きそうです。
・高価な二重煙突を用意出来ればそれほどでもないと思いますが、少なくとも家のようなシングル煙突を使っている場合は煙突掃除(煤払い)が大変です。今シーズンは既に5回も実施しました。
・最後はくだらないことですが、薪ストーブ好きが集まるような地域だからか(別荘が多い)、ストーブの種類や燃焼方式、煙突がダブルかシングルかなど、多少対応が面倒なことがありました。
お金持ちの別荘族はヨツールだとかバーモントキャスティング、ダッチウエストなど、煙突含め薪ストーブに平気で100万円以上掛けている人も珍しくないのです。そんな人と薪ストーブの話をしていると話が食い違うことがあります。
自分が見栄っ張りだと思う方は注意が必要ですね。笑。
本題にしたいのはやはり「薪集め」
今では当たり前に思えますが、当時は何も解っていませんでした。
山だろうが放棄地だろうが、勝手に人の敷地の枯れ木や枝等を薪にしようと持ち帰ってはいけないのです。
杉や桧などの間伐された木ですら了解が得られていないのなら泥棒です。
それだったらと、敷地に生えている木を倒したとしても薪に使えるまでには乾燥させる必要があるので、少なくとも来シーズン迄は待つ必要があります。
僕は冬に移住して来たので当然、何の準備もしていませんでした。
敷地の枯れ枝や腐りかけの倒木も、割ってみて芯が残っていれば喜んで薪にしました。
一般には使うべきではないと言われている針葉樹だって燃やしました。
何だって燃やせるのは、安い薪ストーブを買った人の強みです。
それでも薪は全く足りませんでした。
一度は地元の方が売っていた薪を、お金を出して買ったことがあります。(ナラの木だったのでとても高価でした。)お金を出して薪を買うくらいなら、灯油ストーブを使った方が経済的だと思います。
薪に頭を悩まされたあげく、こんなに苦労するなら地元の人みたいに山を手に入れた方が賢いのではないだろうかと思ったこともあります。
当然買える訳はないのですが。お金の面で。
困ったときは都会から移住してきた人に尋ねるのが良策
別荘族の人たちが家の前を散歩に通る度に、薪の入手方法を相談していました。すると、買っている人や知り合いの山で手伝いがてら貰える人ばかりではなく、多くの人は県がやっている[河川の伐木]で出た木の無料配布の情報を見つけ、もらいに行っていることが分かりました。
初年度は薪で暖の全てを賄うことは出来なかったけど、来年の為にもその無料配布(譲渡会)の情報を集めることにしました。
別荘族の多くは年配の方です。その人たちは役所などで配布された資料を情報源としているようですが、僕は幸い、インターネットが使えました。
自分が住んでいる町だけではなく、少し離れたエリアも選択範囲に入れて調べてみると、ポツリポツリと情報が入って来ました。
それからは無料配布のお知らせを見つける度に、直ぐに予約をしました。予約の必要がなく、無制限に貰えるところへは、多少遠くても何往復もして薪を集めました。
少なくとも、薪ストーブの炎に魅了されていたのです。
最近のことですが、ついには河川の伐木を自ら行う契約で、薪を手に入れてるということもやってみました。
そして2度目の冬は何とか薪だけで過ごせそうです。
薪ストーブには苦労しても使いたくなる魅力があるのかもしれません。
次は薪の種類や一日に使う薪の使用量について書いてみたいと思います。
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