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ニテヒ生活 環境・庭・畑など

横断する毛虫:ヒトリガの冒険

2017/02/24

 

(※)今回は画像を小さめにしてお送りします。

 

 

昨春より私の興味を引きつけてやまないもの、それは毛虫・・・。


茶色く長い柔毛で覆われた、体長6センチほど、胴回りはチョークよりやや太めのヒトリガという蛾の幼虫です。

 

去年の4月、車で走っていると、アスファルトを歩く毛虫をそれはよく見かけました。

 

 

何故ヒトリガたちは、わざわざ木を降りて道路を渡るのか。

 


このあたりの道路は両側に木々の茂る山道や、田んぼや畑や草原の合間を走る道、そこに民家が点在するという典型的な田舎道です。

それらの木から誤って落下してしまった個体が、とにかく緑の気配がする方へと向かっているのだなと勝手に想像していたのですが、それにしても似たような風体の毛虫(ヒトリガ)だけがアスファルトを歩いている。

ほかの種類の毛虫だって道路に落下してしまうこともあるに違いないのに、横断しているのはヒトリガばかりなのです。

 

そして最大の疑問。

毛虫たちは必ずと云っていいほど道路を横切っていて、道なりに進んでいる個体にお目にかかったことがないのです。

そして今まさに渡り始めようという個体も多く見かけることから、事故で木から落下して再び木に戻ろうとしているだけであるという仮定は成り立たないように思うのです。

なぜなら毛虫の直ぐ背後には草原が広がっているのですから、何もわざわざ道路を横断して向かいの草原まで行く必要は無いのです。

 

今日散歩に出かけた際に、丁度道を渡っているヒトリガの毛虫を見つけ、殆ど車通りの無い山中の道だったので、じっくりとその歩みを観察させてもらいました。



例によって例のごとく、このヒトリガも道路を横切るように歩いていました。

 

いよいよ渡り切るかという時に大変申し訳ないけれど、たった今渡ってきた道の反対側、つまりスタート地点に戻したらどういう行動を取るのか・・・。

 

歩くヒトリガの行先を手で制し、そのまま乗り上げてもらって運ぼうとしましたが、ヒトリガは上体を持ち上げそれを左右に振って、手に乗るのをたいそう嫌がるものですから、仕方なくころんと転がして捕まえたものの一二歩進んだところで手からぽろりと落下。

 

ヒトリガ
(落下!)


捕まえた地点から1メートルほど道中に着地したヒトリガは、体勢を整えると迷うことなく自分の目的地、つまり先ほどと同じ方角に向かって歩き始めたのです。

 

ヒトリガ


これは・・・!


彼らは目的があるのか刷り込みなのか、とにかく方向を解って歩いているようです。


無事に道路を渡り切ったヒトリガは、そのまま木立の間へ進んで行き、やがてその姿を落葉の中へと晦ませたのでした。

 

ヒトリガ
(無事に渡り切った!)

 


その帰り道、木陰の涼しい土と砂利の道で再び、別のヒトリガに遭遇。


ヒトリガ


!!
この個体は道なりに歩いている・・・!


アスファルトだと横切るのに、土砂利だと縦に歩くのは、後者はヒトリガにとっては渡るべき「道」ではなくて、「今住んでいる地」若しくは「渡った先の地」と同等の認識だからなんでしょうか・・・。


謎多き毛虫、ヒトリガに夢中です。

 

 

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