裏地がボロボロのナイロンジャケットが復活した!
2020/07/15
ナイロンジャケットの裏側の、白いコーティング部分がボロボロと剥がれるようになってきました。
それでもしばらくは普通に着ていましたが、フレーク状になった裏地が大量に落ちてくるので、もはや捨てるかどうかという状態になりました。
が、裏地の剥がれ以外は大したダメージもないナイロンジャケットです。
↑腕と前身ごろ、フード部分の劣化がひどい。背中部分は劣化していない。
以前は山登りのときくらいしか着る機会がありませんでしたが、田舎で小屋暮らしをはじめてからは、日々の作業着として着る機会が増えました。
そこで、劣化した白い裏地をなんとかしてみたいと思います。
・ガムテープで剥がす
まず思いついたのが「ガムテープで剥がす」方法です。
ガムテープを買ってきました。
一本まるまる使うつもりで作業を開始しましたが・・・。
簡単に剥がれる部分と、どうしても残ってしまう部分とがあって、しかもジャケット全部を剥がすのに一体どれくらいのテープが必要なのか・・・というくらいにテープを消費します。
なんか、もっと簡単に、ざーーっと剥がす方法はないのだろうか・・・?
この白い裏地の正体は、ポリウレタンだという・・・。
防水性を得るためのコーティングだそうで、これを剥がすということは、アウトドア用ナイロンジャケットとしては重要な機能を失うということになります。
が、もともと作業着として着ているものなので、剥がせるのなら剥がしてしまいたいところです。
このポリウレタンコーティングの劣化は加水分解によるものだそうで、分解されたポリウレタン(=酸性)は、重曹などのアルカリ剤で除去できるという(ヤマケイオンラインより)。
手順としては、
1、ぬるま湯を入れたバケツに重曹などのアルカリ剤を入れて、そこにジャケットを漬けこむ。
2、一日ほど漬け込むと、液が茶色くなり、剥がれたコーティングのかすが浮かんでくる。
3、除去できなかった(=まだ劣化していない部分など)はブラシでこすったり、漬け込む作業を数回くりかえす。
ということです。
では、やってみます。
用意したものは、セスキ(重曹の代わり)、プラスチックのバケツ、ぬるま湯、スポンジ、スチールたわし、クエン酸(中和用)。
セスキを多めに溶かしたぬるま湯バケツにジャケットを漬けて・・・
一日待ちました。
液が茶色くなっています。
けれど、「コーティングのかす」は浮かんでいない・・・。
とりあえず、全くコーティングに変化がないので、用意したスポンジでこすってみます。
一応剥がれるけれど、スポンジの目に白いカスが詰まってしまい、すぐに使い物にならなくなった・・・。
そこで、スチールたわしを試してみました。
剥がれる・・・。
けれど、ジャケット自体へのダメージもありそう・・・(そうでもなかった)
↑シームテープはしっかり残ってる。
1時間ほど格闘して、スチールたわしを3つ消費しました。
白い粉状のカスを洗い流して、自然乾燥。
ポリウレタンのカスはなるべく回収して、燃えるゴミとして捨てました。
↓乾燥させたジャケットです。
↓ぽつぽつと残っているコーティングと、まるまるやり忘れていたフード部分をガムテープで除去。
↓フード部分のシームテープがとても目立つようになった。
メッシュが邪魔をして、たわしでゴシゴシできなかったポケット部分も、できる範囲で除去しました。(少し残ってしまった)
全体的に、ほとんどの部分の裏地を剥がすことができました。
↑シームテープ部分だけ、きれいに残りました。
わりときれいに除去できたのではないでしょうか・・・?
これで、まだしばらくは作業着として着ることができそうです。