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銅管の曲げ方[決定版]アルコールストーブ|パイトーチ型ストーブ

2018/03/06

インターネット上でふとみた、パイトーチ型アルコールストーブに惹かれ、自分でも作ってみたくなりました。

パイトーチ型アルコールストーブの目玉、肝は、なんといっても円状に曲げられた銅管です。

 

軽い気持ちで始めたアルコールストーブ作りでしたが、思っていた以上に奥が深いと感じています。

最初は苦労させられた銅管の加工ですが、今ではある程度上手に曲げられるようになってきたので、まとめてみることにしました。

関連記事:失敗から始まったパイトーチ型アルコールストーブ作り|銅管を使ったアルコールストーブ

 

※手っ取り早く銅管の加工方法を知りたいという方はこちらをクリックして下さい。

最終的に辿り着いた方法は?

銅管の特徴と違いを知る

熱伝導率でいえば、カーボンナノチューブ、ダイヤモンド、銀に次いで高いのが銅です。

※ダイヤモンドの熱伝導率が高いのは、高密度で固いからだそうです。

熱伝導率 - Wikipedia

 

加工のしやすさでいえば、アルミや銀、金なども優秀ですが、一般的な個人の趣味としては、なんといっても価格が重要になります。

ホームセンターで銅のチューブ(以下銅管)は、長さ1m、外形6mmのもので、500~600円程度で見つかると思います。

 

パイトーチ型アルコールストーブ制作では、銅管を使うことが定番になっていますが、この銅管にもちょっとした違いがあります。

その違いとは、"焼なまし"がされているかどうかです。

ちなみに、僕が最初にホームセンターで買ってきた銅管は、この"焼なまし"がされていませんでした。

 

"焼なまし(やきなまし、英語: annealing)、焼鈍し、焼き鈍し、焼鈍(しょうどん)、アニーリングとは、加工硬化による内部のひずみを取り除き、組織を軟化させ、展延性を向上させる熱処理である"

焼なまし - Wikipedia

 

銅管が足りなくなり、後日買い足した、焼なまし"済み"銅管です。

 

銅管の焼なまし(焼き鈍し)

銅管の焼なましとは、焼き鈍しとも書きます。

読んで字のごとく、焼いて鈍く(柔らかく)するということです。多分。

 

我が家では、薪ストーブやガスバーナーが身近にあるので使いましたが、銅管が真っ赤になるまで熱することが出来れば良いので、ガスコンロの炎でも構いません。

 

焼なましたからといって、銅管加工は難しい...

焼なました銅管を押し曲げる前には、折れてしまわないように砂などを詰めた方が安心です。

ガスバーナーの筒に銅管を押し当て加工してみました。

僕の初めての挑戦は、ひどいものでした。

銅管が折れてしまっているので、これでは使い物になりません。

 

銅管を曲げるために良い器具はないかとAmazon検索したところ、このチューブベンダーなるものを見つけました。

どんなに頑張っても、このサイズにしか曲げられませんでした…。

購入前には説明文を良く読まなくてはいけませんね。

 

用途が違えば便利な道具だと思います。

 

試行錯誤しながら銅管を加工していると、1mもあった銅管も短くなっていき、遂には最後の一本となりました。

失敗は許されません。

慎重に曲げたものの、そもそも長さが足りずに失敗に終わりました...。

 

様々な変更と改善

1.焼なまし"済み"の銅管を買う

焼なましの済んだ銅管は、手で曲がるくらいに柔らかいです。

また、自分で焼なますと表面が汚くなってしまうという欠点もあるので、最初からこの銅管を買っておけば良かったと思います。

※半分くらいの長さのものが売っていれば尚嬉しかったです。

 

 

これまでは銅管のカットに金属用ノコギリを使っていましたが、この作業が大変だったので、パイプカッターを購入してみました。

今ではなくてはならない必須工具のようになっています。

とても便利です。

パイプリーマー付きなので、切った後のバリ取りも出来ます。

 

 

2.ステンレス管を揃える

銅管を円状に曲げるには、出来ればステンレス製などの硬い素材があると便利です。

作りたいアルコールストーブに合わせ、銅管の太さを選べるように用意しました。

※右端はアルミ管なので使えません。

伸縮出来る釣り竿のように組み合わせれば、保管にも場所を取りません。

※一本あたり30㎝しかないので、一番太いものでも300円くらいで購入できました。

 

3.砂から塩へ

銅管を曲げる際に充填していた砂ですが、銅の円が多くなればなるほど、取り出しが困難になります。

失敗から始まったパイトーチ型アルコールストーブ作り|銅管を使ったアルコールストーブ

このパイトーチ型アルコールストーブの失敗は、まさにこの砂の詰まりによるものでした。

 

そこで砂ではなく、細かく砕いた塩を使うことにしました。

管の片側には、ティッシュなどを詰めます。

念のため、上からテープで栓を補強しました。

袋に銅管を突っ込み、直接塩を充填していっても良いのですが、我が家には小型のロートがあったので使いました。

塩の充填が終わったら、もう一方もティッシュとテープで栓をします。

 

円が多かったり小さかったりすると、中に詰めたものはそう簡単には取り出せません。

しかし塩であればこのようにお湯で温めれば溶かすことが出来るのです。

 

これで管の詰まりに悩まされることはなくなりました。

 

最終的に辿り着いた方法は?

適当なロープを使って、必要な銅管の長さを割り出します。

パイプカッターで銅管を切断します。

塩を充填した銅管の端を、ステンレス棒に固定します。

固定には、リピートタイを3本使っています。

 

 

リピートタイとは、何度でも取り外せる結束バンドなので、とても便利です。

 

※ちなみに、塩の充填は万全を期すために行うものです。焼なまし済みの銅管が使えるなら、思い切って塩なしで挑戦しても良いかもしれません。

 

端の方を曲げるのはキツいので、このような万力などで挟んで曲げたりしています。

銅管が傷だらけになってしまうので、少なくともウエスなどを噛ませてから行って欲しいのですが、このようにウォーターポンププライヤーなどを使うと、力強く曲げることが出来ます。

ドリル穴(僕は1mmです)は頃合いをみて開けましょう。

 

最終手段としては、このように逐一バーナーで熱しつつ押し曲げていくという方法もあります。

当然ながらとんでもなく熱くなるので、あまりオススメはしません。

皮手によっては普通に火傷します...。

 

ここまできれいに曲げられたとしても、末端がこんな方向を向いていては使えません。

 

僕はこのようなピンポンチを買ってきました。

僕が使っている銅管は、外径は6mmですが、内径は4.4mmです。

近所のホームセンターでは、ピンポンチの太さが5、3、2.5mmの三種類しかなかったので、3mmを選びました。

値段は480円です。

グググッと曲げたら完成です!

 

これからパイトーチ型アルコールストーブを作りたいという方は、美しいアールの銅管が作れるように頑張ってみて下さいね。

 

なんとAmazonでは"フランス製"のピンポンチが殆ど変わらない値段で売られていました...。

 

なんとこれだけ揃って1573円(3/5現在)とは...。

 

ちょっと悔しかったです...。

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