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閑話

ネパールで「ビカールサン」は通じるのか?漫画「神々の山嶺」より

2017/02/24

 

山暮らしとはまったく関係のない話なんですが、先日、谷口ジローのまんが「神々の山嶺」を読み終わり、初読したときから気になっていた或ることを検索した折に、このまんがが近々実写映画化されることを知って驚きました。


エベレストや国内の険しい山がメインのまんがなので、そこのところをどう見せるのかとても気になります。

(「山をやる」って、このマンガによくでてくる言い方なんですが、それにしても面白い表現です。同様に「岩に取り付く」も、その姿が浮かぶから面白い。)

 

ところで、作中羽生は山仲間から「山屋」と呼ばれていて、たまに荷揚げの仕事をしながら一年のほとんどを山で過ごし、時間の許す限り岩に取り付いています。

これまで「山屋」という単語には、どうしても古臭さを感じてしまっていたんですが、このマンガを読んではじめてそれがどんなものかを知り、いまもどこかでそんな生活を送っている人がきっといるんだろうと、山屋に思いを馳せたのでした。

それで思い出したのが山でのひと幕。



丹沢に登ったときに、途中、歩荷さんとすれ違いました。

短パンにスニーカーにハチマキ姿。

大きくて重そうな箱をいくつも背負っているのに、とんでもなく早足で登るのです。

早足というより駆け足。

短パンから覗く足は、よく日焼けしていて筋肉がとても力強く、その姿に思わずため息が漏れました。

挨拶をすると、立ち止まってくださったので、一枚写真を撮らせて頂きました。

満面の笑みで!


きっと羽生の足もあんなふうだったんだろうなあ。

ビカールサン
(雪のヒンドゥ寺院)

そういえばネパールに行った際、どうしても試したいことがありました。

帰国する日、空港へ向かうタクシーを降りる段になってようやく実行できたんですけれど、それは・・・

本当に「ビカール・サン」は、ネパール人に通じるのか?


ちなみに、「ビカール・サン」は、主人公の羽生のネパールでの呼び名で、ネパール語で毒蛇の意。

羽生→(毒蛇の)ハブかと思われます。


ネパールの空港に到着し、トランクからバックパックを降ろしたあと、代金を受け取って帰ろうとする運転手さんを引き止め、

「あの、聞きたいことがあるんですけど。」

とは言わずに、突然


「ビカール・サン?」


と、ためしに言ってみました。


「・・・・?」


「ビカール・サン?」


運転手さん、ポカーン。


「あの、ビカール・サンって知りませんか?ネパール語だと思うんですけど・・・。」

と言うと、うーん?と首をひねる運転手さん。


「ビ、カ、ー、ル、サ、ン」

と、ゆっくり言っても


「いや、わからん」


「・・・。」


困惑しきった表情の運転手さん。

まったく通じてないようなのでそれ以上追求することは諦めたのでした。


発音の問題ですかね。

 

2016年4月追記

先日、こちらの記事に質問を頂きました。

「映画を見ましたが、主人公の羽生のネパールでの名前「ビカール・サン」が、映画では「ビカル・サルパ」と呼ばれているようでしたが、どうして改名したんでしょうか・・・?」といった内容でした。

そこで、公式サイトで調べてみましたところ、どうやら「ビカル・サルパ」ではなくって、「ビサル・サルパ」に改名したみたいでした。

 ヒンディ語辞典によりますと、ネパール語(ヒンディ語)の「毒蛇」は「विषालु सर्प」と書きますのでヴィシャル・サルパというのが実際に近い発音でしょうか…。

おそらくビカールサンは正しくなかったので、映画化の際に修正した感じなのではないかと思いました。


そりゃあビカールサンはネパールで通じる訳がないですよね…。

 

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