古い土壁とセメントを使って七輪&燻製器的なものを作ってみた[DIY][No.2]
2017/07/03
そこら辺の土を突き固めただけで強靭な壁になり、夏の暑さも冬の寒さも凌げるとしたらこれほど美味しい話はありません。
土への理解を深め、部分的にでも次の小屋作りに活かせたらいいなと思うので、今回は土壁とセメントを使って七輪&燻製器的なものを作ってみることにしました。
[前回の記事はこちら]
前回の配合は、古い土壁をベースに、「消石灰」と「インスタントセメント」を同量入れています。
前回の結果
これは酷い...。
雨の日はシートを掛け、10日くらいかけて乾燥させたというのにこのざまです。
型の土から外すことすら出来ませんでした。
家でも壺でも土で出来ているものは数多く存在しますが、どんな土を使っても出来るという訳ではないようです。
セメントを増やして強度を増してみる
先ずはボロボロに崩れてしまった土を再度篩いにかけました。
今度は「インスタントセメント」ではなく、ただの「セメント25kg(400円)」を使うことにしました。
モルタルを作る場合は、セメント1に対して砂が3と袋の裏に書かれていたので、砂の3を土壁に変えて配合してみました。
さて、土と砂では違いが出るのでしょうか。
セメントは強いアルカリ性なので、しっかりと手袋や防護メガネを着用した方が良さそうです。
ちなみにですが、セメントが肌に付着するとヒリヒリします。
そのまま放置するとただれてしまうこともあるので、そんな時は「お酢」など酸性のものをかけて中和させましょう。
[実体験]
実はこの写真にある青いビニール手袋の指先には大きな穴が空いていました。
作業が終わって手を洗った後もセメントが付着してしまった指先はヒリヒリとして痛みが止まらなかったので、お酢をかけて中和することにしました。
本当に痛みがスッと消えたので驚きました。
セメントを練る作業は体力的にも大変ですが、大気中にセメントの粉が舞うので、これもまた厄介です。
再度土で型を作り、濡らした新聞紙を被せます。
後は型である土の山に土壁とセメントを混ぜたものをのせていくだけです。
余ったものは適当な型に流し入れ、巨大な羊羹みたいなものを作っておきました。
後になって気がついたのですが、余らせたもので植木鉢でも作っておけば良かったです...。
ワンポイント
これは七輪的なものだったので、まだセメントが半乾きの段階で空気の取り入れ口を開けておきました。
型から外す
乾燥時間は約2日です。
先ずは羊羹を型枠から外し、固まり具合を確かめました。
羊羹はカチカチに固まっていたので、七輪的なものも取り出してみようと思います。
ひっくり返して中の土を掻き出してみます。
あれだけセメントが入っているので当然かもしれませんが、どこも割れることなく土を掻き出すことが出来ました。
ただ、土とセメントの間に入れた濡れ新聞紙が剥がれませんでした...。
燃やす
適当な物を燃やして内側の新聞紙を焼いてしまおうと思います。
一回だけではあまり燃えませんでしたが、これは使っていくうちになくなると思います。
完成
穴の空いたものは「七輪」的な使い方を。
上に蓋を被せれば「燻製器」的な使い方に。
そんなことを考えて作ってみましたが、どうも色味が気に入りません。
全く土壁の色が反映されず、これではただのモルタル七輪です...。
[実験まとめ]
今回の実験は、土間のように使えるかどうかの強度テストのつもりでした。
これだけセメントを入れたので、強度的には問題なさそうです。
しかし土壁を入れた意味は殆ど無くなってしまったように感じます。
[作ったもののまとめ]
これで一応は完成ですが、完成したばかりの頃はセメント臭くて堪りませんでした。
2日くらい野外に放置していたところ嫌な臭いは無くなりました。
今回は七輪を作りましたが、七輪は珪藻土のものとペール缶で作ったものがあるので、植木鉢を作っても良かったなと思いました。
[おまけ]
後日、のっぴきならない事情があり、餃子とたこ焼きの中間みたいなものを作らなくてはならなくなったので、早速今回作った七輪を使ってみることにしました。
『のっぴきならない事情に関してはこちら』
先ずは炭を熾します。
たこ焼き器に合わせてシュウマイみたいな形にしていますが、中身は肉なしの餃子です。
カリッと焼きあがりました。
餃子の種が余ったので、小麦粉と卵とベーキングパウダー、水を加えてたこ焼きっぽいものを作ってみました。
見た目はたこ焼きですが、中身は餃子です。
味は「普通」でした。
次は銀だこが食べたいです。