タイニーハウスピリオディカルズ

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環境・庭・畑など

首刈り虫がやってきた・・・

2017/06/29

 

 

アジサイのアナベルを植えたのは、2年前の冬でしたので、花のシーズンを迎えるのは今年で2回目です。

アナベルを譲ってくれたOさんが言うには、Oさん宅の植木のなかでも古株にあたるもので、植えてから20年以上は経っているそうです。

それがいいことなのかわかりませんが、とにかくわが家にやってきたアナベルは、路面の半日陰になったところに植えておきました。

あじさいアナベル

↑半日陰に植えられたアナベル

 

しかし、ふつうのアジサイが半日陰が向いているのに対して、アナベルは日なたを好むのだそうです。

「アナベルは花がちいさい」と思い込んでいたわたしでしたが、半日陰に植えると花が小さくなるとのこと・・・

たしかにうちのアナベルは茎も細くて、頭頂に花が咲いたときには、その重さで覚束なくなるほどです。

(もしかしたら、日なたに植え替えてあげたほうがいいのかも?)

ちなみに、アジサイは8月頃から翌年の花芽ができます。

ですので、通常7月中に剪定を済ませないと、その後の剪定では翌年の花芽を切ってしまう(=来年花が咲かない)ことになりますが、アナベルは花芽が4月に出来るので、剪定が遅くなっても大丈夫。

初心者や無精者向けのあじさいなのです。

 

そんなひょろひょろアナベルですが、今年はひどい目に遭っています。

6月に入ってようやくちらほらとツボミがでてきた時期に、まるで首刈りにでも遭ったかのように先端がポロリと無くなっているのを発見。

それも一本や二本ではなくて、全体の3割がやられている状況です。

じさいシロオビアカアシナガゾウムシ

↑ポッキリ!!


はやいところ下手人を捕まえなくては、アナベルが全滅してしまう!

 

 

で、捕まえました。

あじさいシロオビアカアシナガゾウムシ

シロオビアカアシナガゾウムシ

体長1cmにも満たない小さな身体。

背中に白い帯を巻いていて、特徴的な長いハナ(くち?)。

こんなかわいらしいゾウムシが、首刈りの犯人だったのです!

 

シロオビアカアシナガゾウムシは、あじさいやノリウツギの茎に長いハナをざくざく挿して穴を開けて、そこに産卵します。

穴を開けられた茎は、穴よりも上の部分が枯れるかポッキリと折れるかして、ダメになる・・・というわけです。

で、そのうちに茎は枯れて地面に落ちて、そこで卵が孵ってやがて大人のゾウムシになるそうで。

シロオビアシナガゾウムシ

↑ゾウムシに穿たれた穴。中にはゴマ粒よりも小さな白いタマゴがありました。

 

ゾウムシは頑丈な鎧を身にまとっているし、産卵を終えたらすぐに飛び立ってしまうので、薬で駆除するのは難しいとされています。

が、彼らは地中で越冬するので、厳寒期に土を軽く掘り起こしておけば凍死させられるというワザもあるようです。

わたしは虫に対して薬剤を使おうとは思っていないので、とりあえず穴を開けられた茎を全部切取りました。

 

あじさい首が折れる

こんなにたくさん!

 

これを、二度と戻ってこれない所へ連れていきました。

バケツの中身の卵がすべて孵っていたら・・・来年こそアナベルの花は死亡だったかもしれません。

 

ちなみに、この時期の植物の茎に泡がついていることがあります。

カエルの卵かと思っていたら、これも虫の仕業でした。

アワフキムシ

この泡のなかにはアワフキムシの幼虫が住んでいます。

アワフキムシはテントウムシを伸ばしたような形の黒い身体に赤い斑点のついた、体長1cm強の虫です。

幼虫の排泄物が、なにやら上手いことケン化反応を起こしてアンモニウム石鹸を作り出し、それが泡立っているそうです。

アンモニウム石鹸という、界面活性剤の水溶液でできた泡巣は、気門と気管で呼吸する昆虫にとっては通常致死的であるため、捕食性の昆虫に対して高い防御性を発揮し、アリなどが巣の中の幼虫を捕食するのは溺死してしまうため不可能に近い。(wikipedia

アワフキムシの幼虫も、植物の茎に針のような口を挿して養分を吸い取るタイプですが、それによる被害は大きくないとのことなので、そのままにしています。

石鹸を作ってしまうなんて、昆虫の世界の不思議!!

 

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