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[四十雀まとめ][完結]最後の一匹、四十雀の雛が巣立たない…

2019/03/20

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僕の人生で[鳥]と密接に接したのは幼少期、庭に迷い込んできたセキセインコを兄が虫取り網で捕まえた時です。

鳥かごを買いに行こうとした時にうっかり逃がしてしまったので、ほんの数十分のこの出来事が鳥との交わりの全てだったかもしれません。

 


それから月日は流れ、鳥に関して相変わらずど素人の僕は、鳥を自然な姿のまま飼う?というよりは、観察?することになりました。

 


ただ、観察といっても、やはり自分の敷地内でのことですから、ある程度の責任が生じるといいますか、まぁ、家のポストを巣箱として選んだ鳥がいるならば、無事に巣立ちまでは見守りたいという気持ちになりました。

 


ポストで鳥を飼う?観察する?というのはなかなか気苦労もあります。

 

特に雛は蛇に食べられてしまうと聞いていたので、「雛もいいけど、親鳥もかわいいなぁ…」という浮ついた気持ちから、次第に、「早いところ、皆無事に巣立ってくれないかなぁ…」といった、責任からの開放を強く求めるようになっていきました。


しかしながら相手は生き物です。そううまくもいきませんでした。



いつまで経っても最後の雛が巣立っていかないのです。



いや、雛と書きましたが、この巣立たない雛の見た目は、親鳥とそう変わりません。

立派な大人に成長しているのに、一向に巣立とうとしないのです。

 

親鳥の餌を運んでくる頻度も明らかに少なくなっていきました。

これでは蛇に食べられる危険よりも、「餓死」しないか心配になってきます。

下手に手を出してしまうと、親鳥が雛を見捨てることになるかもしれません。ギリギリまでは見守ろうと思います。

 

それでもたまには餌を持って来る親鳥たちは、ポストの前の柵に停まり、「チチチチチー」と雛の巣立ちを促します。

しかし最後に残った雛だけはどうしてもポストから飛び立とうとせず、「ピーピー」餌をねだるばかりです。

 


一匹だけが巣立たないことを確認してから一週間が過ぎました。

 



どうしたものか不安になって来たので、四十雀について少しづつ調べるようになりました。

僕は普段から図書館に通う習慣があるので、鳥について調べるには良い環境でした。

 

[四十雀について簡単にまとめると、、]

分布:日本全国に1年中みられる鳥
食べ物:昆虫や木の実、種
サイズ:全長14.5cmくらい。体重は14g程度
子育て:春は子育ての季節で、「ツツピー、ツツピー」と四十雀のオスが甲高い声でさえずります
巣作り:入り口が小さく、中が暗ければ、何処にでも巣を作ります。苔や動物の毛を巣箱に運び入れます
名前の由来:「シジウ」という鳴き声からという他に、雀(すずめ)四十羽の価値があるというのがあります

[卵から巣立ち]

卵を抱いてから13日くらいで雛が孵り、そこから約18日で巣立ちます
孵化してから15日程度で親と同じくらいの大きさに成長します
一度に7~10程度の卵を産みますが、その1/3はひとり立ちするまでに飢え死にしたり、蛇や鷹に食べられます

[オスメスの見分け]

胸から腹にかけて伸びる黒いネクタイのような模様が、オスは太い。メスはオスの半分ほどの太さ

chickadee (12)

chickadee (11)


何冊かの本に目を通していますが、巣立たない雛についての記述を見つけるまでには至りません。

 


それからは朝目覚めると、先ずはポストを見に行くことが習慣となりました。

 


巣箱(以下ポスト)近くに親鳥がいないことを確認すると、ポストの側で聞き耳を立てます。

鳴き声が聞こえない場合、ポストを軽く突いてみます。

それでも鳴き声が聞こえないと、「おっ、巣立ったかもしれない!?」と期待します。

そっとポストの上蓋を開いてみます。



すると毎回、親鳥と同じサイズの雛が目を丸くしてこちらに振り返るのです。

 


そして僕はご飯を食べ、図書館へ行き、四十雀の本を探すわけです。

 

別れは唐突

もう昼が近い時間でした。僕はいつものように親鳥がいないことを確認しながらポストに近づきました。

すると、ポストの中では巣立たない雛が大暴れをしていました。

蛇でも入ったかと慌てましたがそうではありませんでした。

 

どうやら巣立つつもりになったのはいいけど、ポストの内蓋が引っかかり、飛び立てないようです。

post

黄矢印の先の「パカパカ」と可動する部分を「内蓋」と表現しています。

 

他の雛たちはどうやって出たのだろうか?いや、この雛だけが特別不器用なだけなのかもしれない…


あまりポストの内蓋に頭をぶつけているのは良くないので、そっと手を伸ばし、内蓋をクイッと持ち上げました。

 


すると口に何かを咥えていた[あいつ]は元気に巣立って行きました…

巣立って行ったと書きましたが、[あいつ]は直ぐ前の木の枝に停まり、喚き散らしていました。


何処にいたのか雛の鳴き声を聞きつけ、直ぐに親鳥が飛んで来ました。[あいつ]は安心して、鳴くのをやめました。

 

ようやく肩の荷がおりました。

 

万が一を考え、3日間ほど様子をみてから、巣箱を綺麗に掃除しました。

chickadee (1)

巣箱の中は、思っていたより綺麗でした。

chickadee (8)

来年からは専用の巣箱を作り、このポストを巣箱とされないようにしようと思います。



大きな仕事をやり遂げた時のホッとする感覚を久しぶりに思い出しました。

 

おしまい。

 

おまけ

鳴き声について

親が発する警戒音:ジジジジジッ、ジジジジジッ、
※僕は毎日のように、親鳥のこの警戒音で威嚇され続けました。ちょっと辛かったです。

雛が発する餌くれ音:ビービーとチーチーの中間のような鳴き声。

※一般的に四十雀の鳴き声は「ツツピー」と表記されることが多いようですが、僕には「チーチーパー、チーチーパー、チィーチィー」と聞こえます。もう少し詳しく書くと、、「チーチーパー、チーチーパー、チィーチィーチィチィ、チ、、、(以下、ランダムに繰り返し)」と聞こえました。

四十雀の歴史

4月8日:四十雀が家のポストを巣箱として目をつける
4月9日:ポストにしつこく苔を入れる犯人が四十雀だと判明、認知する
4月25日:ポスト内に卵があることを確認
5月13日:ポスト内から雛の鳴き声を聞く
5月20日:親鳥が来なくなったように思ったし、雛の鳴き声も聞こえないと思い、ポストを開けて確認。親鳥?と思うサイズの雛を目撃
5月30日:手助けして、最後の一匹が巣立つ…

おまけ2

chickadee (4)

chickadee (5)

chickadee (6)

苔と動物の毛で作られた雛のベッドは「ふかふか」でした。

 

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